◆マルメロの陽光 (ヴィクトル・エリセ)
ンポココ的採点板:[★★★★☆]
1992年/スペイン
監督:ヴィクトル・エリセ
出演:アントニオ・ロペス マリア・モレノ他
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公開当時、劇場に見に行きました。
で、それから数年、何度かもう一度見直してみたいとビデオ屋でふと思い出したこと数回、その都度探しても見つけることかなわず。最近またそう思って近所のビデオ屋で探すもやっぱりない。
じゃあ買うかと思って某オークションで検索したら・・・プレミアついて定価の倍以上。アマゾンのユーズドも似たようなもの。えー。マジか。
観終わって『こんな映画もあるんだな』と結構驚き、妙に後々後を引く映画だったのだ。
出演はアントニオ・ロペス本人をはじめ、スペイン現代美術界のそうそうたるメンバーが名を連ねる。製作はロペス婦人のマリア・モレノ。
どんな映画なのかというと・・・
スペインの現代美術作家、アントニオ・ロペスが『マルメロの実』の素描・タブローを製作する過程をただひたすら撮り続けているというもの。主役はマルメロの実と言っても過言ではない、かつて一植物がここまでクローズアップされた映画があっただろうか?
『マルメロの陽光』と呼ばれる、秋にあって夏の太陽光が再び訪れる日にアントニオ・ロペスがアトリエで黄金に輝くマルメロの実を描き始めるところからはじまる。黄金に輝くマルメロの実を描ききるというのはアントニオ・ロペスの長年のテーマであり、毎年繰り返している試みらしい。
その後は移ろいゆく天候・季節の中、日々変化し続けるマルメロの実を冬になり実が落ち始めるまで、もうただひたすら延々と描き続けるシーンが続く続く。
ストーリーを語る映画の製作手法には様々な約束事があって、大概の映画監督・脚本家は最低限基本として
守っているだろうと思う。ところがこれは、光と植物の実という問答無用に美しい関係と、さらにそれを見る『画家の目』との関係だけを一切の挟雑物無しに描ききる事だけに全ての時間を割り当てているのである。
極めてストイック。
ただのドキュメンタリーにならないのは、画家とモチーフの関係性に焦点が当てられているためだろうか。
『絵を描く画家』がメインなのではなく、画家が見ているモチーフと、その視線そのものが主というか、それだけなのだ。
迷ったりしつつも喜びに満ちていて、淡々と描き続ける画家の視点は相当に気持ちがいい。
特異な作品だとは思うが、秀作だ。うーんやっぱりもう一回観たい。どうしようかな、買おうかな。
ついでに記憶に残る当時の劇場。
どっかの単館上映だったんだけど、変な物音にふと劇場内を見回すと・・・・す、すごい。みんな寝てる。こんな映画館初めて見た!席二つ隣のお姉さんは『きゅう』とか寝言言ってるし。
ここは健康ランドの仮眠室か!?と思った。
でも確かに、絵とか興味ない人には眠い映画なんだろうな。俺も一瞬沈没しかけたぐらいだし。
【ンポココ】
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Comments
すげい見たい。おもしろそうですなあ。
時々スカパーとかでやっているような
気もします、あったら録画しておきましょう。
Posted by: くるっぱー | June 04, 2005 at 02:41 AM
買ってしまった。貸しますよー。
【ンポココ】
Posted by: ンポココ | June 06, 2005 at 01:27 AM